お知らせ
3月15日、ドイツ教育学会(Deutsche Gesellschaft für Erziehungswissenschaft)第28回大会のシンポジウム(Cosmopolitan Dissolution of Boundaries and its Limits- Educational Perspectives from Germany and Japan)に、広瀬准教授が登壇されました。
ドイツ教育学会(DGfE)第28回大会のテーマがEntgrenzung(境界や限界を溶解させること)であることを受けて、本シンポジウムでは国家や地域の境界を超える世界市民的教育が、ドイツと日本という思想圏における世界市民性の議論を踏まえて、人間学、地理、歴史、ケーススタディという複数の視点をもって検討されました。
このシンポジウムでは、規範的な哲学的世界市民主義だけでなく、人間学や地理、歴史、ケーススタディという科学的な世界市民主義(scientific cosmopolitanism)が、西洋的概念としばしば批判される世界市民主義を乗り越える豊かな世界市民的教育を新たに構築できるのではないか、ということが議論されました。さらに、世界市民的共同体を考える想像力や理解、といったものとともに、それらの土台となる「動的な空間」の重要性が指摘され、活発な議論がなされました。
【シンポジウム登壇者と発表タイトル】
- Prof. Dr. Ruprecht Mattig (TU Dortmund University):
Forms of Cosmopolitanism and their inherent conflicting claims: Systematic reflections from an educational point of view
- Ass. Prof. Dr. Yuzo Hirose (Kyoto University):
Beyond the dichotomy between universalism and particularism: Cosmopolitan geography education
- Dr. Klaus-Christian Zehbe (TU Dortmund University):
>Hiroshima is Everywhere<: Nuclear War, Cosmopolitanism and the Transformation of Empty< Into >Filled<Signifiers
- Prof. Dr. Lothar Wigger (TU Dortmund University):
Between Realism and Utopism: Cosmopolitan Historical Education