教員の研究テーマ

(4) オルタナティブ教育の理論と実践

 日本の公教育の学校は、学習指導要領に従わなければ学校と認められないという意味で、一種類しかありません(例外は、国立大学附属学校、また私立学校では道徳科を宗教の授業をもって代えることができます)。しかし大人ですらこれだけ多様であるのに、子どもが義務教育として通うことができる学校が一種類しかないとは、どう理解すればよいのでしょうか。子どもも、好みも能力も、関心も、また性格もとても多様であり、そのような子どもの存在を認めたうえで、学校も多様なあり方を考えることが求められてきているのではないでしょうか(もちろん公教育の学校も重要な役割を担っています)。そのような問題意識に基づいて、国が定める学習指導要領に従わない教育を総称するオルタナティブ教育、とくにシュタイナー教育やモンテッソーリ教育などの理論と実践を、国境を超えた教育の推進力、芸術的人間形成、また人類的・宇宙論的な人間形成という視点に注目しながら研究を進めています。